家庭の味
  • 家庭で違う漬物の味
漬物は一夜漬け即席漬けを除けば本来が発酵食品ですが、この発酵過程においては、自然界に存在するさまざまな「菌」が大きな影響を及ぼします。その代表的な菌が乳酸菌。

そしてこの乳酸菌をはじめとする菌は、野菜などの食材が「漬物」に変身していくためにたどる発酵の道のりを助けるだけでなく、その味の生成にも大きな役割を果たすのです。しかも面白いことに、人にそれぞれ個性があるように乳酸菌にもそれぞれの個性があります。つまり、家が違えば乳酸菌も違い、出来上がる漬物の味も違ってくるというわけです。これは乳酸菌に限らないことで、その家に住む菌類によって漬物の味が変わってくるわけです。まったくおなじ素材を同じ方法で仕込んでも、違う家に置けば違う味になるのです。加えて、塩加減や味噌加減、辛い味付けが好きな家庭、薄い味付けの家庭など、それぞれ違ってきます。

かくして出来上がった漬物は、それぞれ違った味に。もとが同じナスでも漬物になっていたなら、その味は十人十色で、それぞれの「わが家自慢の」味の漬物を持ち寄ることができます。その味の違いがまた、賑やかな話の種にもなったことでしょう。

漬物の野菜